パパの気持ち
病気で倒れる前は、とても温厚で、怒鳴ることもしなかったパパ。けんかといえば、パパが飲みに行って午前様になるときぐらいでした。そんなパパが病気をしてから、「俺だっていろいろあるんだよ」と大声で怒鳴るようになったんです。衝撃でした。正直「怖い」と思いました。
やっぱり職場でも「やる気がない」「寝てばかり」とか言われ、家でも、「がんばって」光線が出ていたら、誰でも疲れてしまいますよね。私も反省しました。「失敗してもいいじゃない」「忘れたっていいじゃない」「生きているだけいいじゃない」と。
復帰までの期限が一年という短すぎる中で一番あせっていたのは、「私」じゃないかと思います。
「前向き、前向き」という言葉も自分が、パパと子供たちを支えていかなきゃという責任に耐えるために、唱えてなんとか心を明るくしようとしていたんですね。きっと。でも人間ってそういうものですよね。パパが怒鳴って、血圧上がってまた動脈瘤破れたら困るので、以前のように言い合いはできません。気を静めて寝かせます。でも寝たら怒鳴ったこと忘れてるし、がっくりです。そんなときはしっかり者のゆきの登場です。「パパ、ママに怒鳴らないで!ママかわいそうでしょ。みんなの心を一つにしてがんばってるんでしょ!(少し威張った口調)」そして私のところに来て「ママ、ちゃーんと言っといたから大丈夫だよ(得意げなお姉さん口調で)」って。子供にそんな心配させちゃってだめな親と思いながらも、「すごい!ゆき」と感謝しました。ゆきに言われたパパは、目からポトポト大粒涙。「前のパパとは変わっちゃったのかなあ」と聞いてみたら、「変わってないよ。同じだよ。」と。障害をもって元気な頃のパパと違うと思っていた私、パパに対して態度が変わったのはまたまた「私」だったか。パパの気持ちを考えさせられました。
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